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2004/10/08

何のための電子政府?

e-Japan

この構想が発表されたときには、全てが便利になるようなバラ色の未来が
描かれていたように思う。

これだけでなく、少し前には電子投票システムも通常の開票作業よりも
費用がかかるという理由で見送った自治体のニュースが報道されたのは
記憶に新しい。

先の報道に戻る。
当初、総務省は、住基カード電子政府・電子自治体の基盤と位置付けて、
大きな期待をかけていた。

しかし、その期待は大きく裏切られることになる。

《予測》

・2004~06年度に1,500万枚(500万枚/年)の発行


《現実》

・住基カードの発行枚数:25万枚(うち公的個人認証対応は、4万7000枚)

政府の電子政府評価・助言会議の委員などを務める辻井重男情報セキュ
リティ大学院大学(こういう学校があることを初めて知った)学長も、想定外
だったようで、

「どうして普及していないか検討している」

なんて、不可思議な感想を漏らしている。

前述の辻井氏は、普及が「遅れる」要因を、

(1)アプリがない

(2)発行は市町村単位だが、生活圏と異なる人も多い

(3)職員に意識、関心がない人がいる

と分析し、加えて、

「何とか普及して、e-Japanの起爆剤にしたい」

と語ったらしい。


でも、簡単に言えば、住民(国民)は、

「不要」

と考えているいうことである。

なぜ不要なのか、というなら、

「使えない」

からである。

印鑑証明のカードだって、「紛失したら」と思うと恐ろしくて常時携帯すること
なんてできない。

まして、より多くの情報満載の住基カードである。

「SuicaやEdy!みたいな機能を付けてくれても...」

というのが普通ではないのか?

「セキュリティは万全」といわれても、この世界、セキュリティが破られてもおか
しくない。
その時に受けた被害を国や自治体は、どのように補償してくれるのか?

「便利にする」目的を達成する「手段」として住基カードを導入したはずなのに、
いつの間にか、

「何とか普及して、e-Japanの起爆剤にしたい」

などという主客転倒したことを言い出す始末。

このままでは、多くの公共事業と同じで、一部のITゼネコンを潤しただけで、結
局は「無駄遣い」の烙印を押されることになる。

ITベンダーには、この時こそ、本来の意味での「ソリューション」力を発揮して
欲しいものである。

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