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2005/01/27

75歳まで働きたいですか?

最近、こんなニュースを見た。

75歳まで働ける社会を

日本の理想像を検討している経済財政
諮問会議「二十一世紀ビジョン」
中間報告案によると、

・2030年を念頭に75歳まで働くことがで
きるシニア労働市場の整備

・日本が得意とするアニメ産業で世界の
拠点になる

などの提言を盛り込み、日本が目指すべき
方向性を示したらしい。

働きたい人が、75歳まで働けるなら、それ
は幸福なことだ。

でも、少子高齢化社会が今以上に進むこと
は間違いないし、それに伴って年金財政の
悪化も避けられないはずだ。

と、いうことを思うと、これは、2030年の日本
では、

75歳まで働くことができる

≠ 75歳まで働かねばならない

としか読み取れない。

また、後者にしても、日本のアニメ
産業の優位が四半世紀先も現在の
位置を占めているとは思えない。

それは、今から四半世紀前の日本
とアメリカのアニメを比べたらわかる。

当時の米アニメ業界関係者は、日本
がここまでの力を身につけるとは思わ
なかったはずである。

また、今は隆盛を誇っている日本の
アニメ業界も、最近でこそ、国の理解
や支援が得られるようになったとは言え、
アニメーターの待遇は決して恵まれて
いるとは言えない。

こうすればデジタル・クリエイターになれる―デジタルコンテンツ・シナリオ講座
(私の友人の著書。彼の著作にcyroは
何度か「事情通」として登場する。)

原画で、1カットが3,000~3,500円くらい。

動画の場合、1枚仕上げて、およそ200円
程度らしい。
新人で、300枚/月くらいしか描けない。
と、いうことは月給6万程度。
ベテランになると、月2,000枚くらい行くそう
だが、中堅どころで600枚程度らしい。
計算すると月給12万~40万くらい。
これでは食べていけません。

それでも「人件費の高騰」と言われ、
「アニメの命」ともいえるこの工程は韓国や
中国の協力会社へ移り、日本では空洞化
が進んでいる。

こんな状況をみると、

「日本の理想像を検討している」

という経済財政諮問会議に付けられた
形容詞がタチの悪い冗談にすら思えて
しまうのは、私だけだろうか。

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