« 子どもと行く「せきずい」ライブ | トップページ | 荷物に付けた「われもの注意」の価値はどのくらい? »

2005/01/06

奴隷とは...

1月4日付の朝日新聞朝刊の記事に作家桐野夏生さんのこんな言葉を見つけた。

奴隷とは、努力をしても「なりたいもの」になれない人々のことです。

このフレーズが、(とげ)のように引っかかって仕方がない。

弁当工場に働くパート主婦たちを主人公にした小説「OUT」の英語版が出版されてから、海外の読者から寄せられた質問が寄せられた。

その質問内容から、中流家庭の階層分断について論を進めたような内容の記事だったと記憶している。

OUT(アウト)
OUT(アウト)
posted with amazlet at 05.01.06
桐野 夏生
講談社 (1997/07)
売り上げランキング: 89,817
通常4~6週間以内に発送

今の日本で「奴隷」といわれる人はいない。

いろいろ制約はあるけど、自分の道を選べるくらいの選択の幅はある。

でも、この閉塞感は何だろうか?

子供は、誰もその時になれる最高のものになれると信じている。

その後、「成長」するにつれて、いく度ともなく挫折を味わい「現実」を受け入れて来た。

それらが分厚い壁になって、気がつくと、

「いい学校」

とか、

「いい会社」

なんていう

「あるべき姿」「望まれる姿」という狭い場所に押し込められてきた。

聞いてた話だとこういったものは、自由や豊かさを約束してくれるはずだった。

「失われた10年」を経た結果、かつての子供が得たものは、全くの正反対の果実である。

こうした徒労感が何となくぼんやりとした緊張感のない、目標を失った今を形作っているのではないか。

でも、見栄やプライド、体裁や世間体なんていうものを脇に置く、ちょっとした勇気があれば、

努力をすれば「なりたいもの」になれる

環境が得られることの方が多いのではないか。

そうではない人は、積極的、消極的を問わず、無意識のうちに自らを「奴隷」にしてしまっているように思う。

鎖のカギは、いつでも外せるのに、つながれたまま嘆いている人の何と多いことだろうか。

|

« 子どもと行く「せきずい」ライブ | トップページ | 荷物に付けた「われもの注意」の価値はどのくらい? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/41793/2486048

この記事へのトラックバック一覧です: 奴隷とは...:

« 子どもと行く「せきずい」ライブ | トップページ | 荷物に付けた「われもの注意」の価値はどのくらい? »