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2005/02/25

風まかせ

ある定食屋がある。
一応、老舗でこの土地では一番大きな定食屋である。
昔は、特徴のある料理と愛想のいい主人で常連客でいっぱいだった。

東京定食屋ブック

世は移り、この店も代替わりした。

先代主人の実家からIT関係のコンサルタントが経営者として送られてきた。

先代が定食屋を始めたときには、実家は冷やかで援助らしいこともしなかった。
持ち前の負けん気と板さんのがんばりで店が繁盛しだすや、態度は豹変。
先代が倒れるや、これ幸いと乗り込んで来たのだ。

「合理性」が幅をきかせ、こだわりの食材や仕込みに時間がかかる料理は減り、気付くと業務用冷凍食品やレトルト食品を使った料理ばかりとなってしまった。
大手有名食品メーカーが作ったものだから、味はほどほどだが、大きな特徴はない。

子どもの好きなラーメンレトルトファーストフード早わかり

隣町では、新しいレストランがいくつもオープンし、巧みな宣伝と競争で着実に顧客を増やしていた。

それでも、この地方ではまだ一番店と呼ばれていたし、事実、和食・洋食・中華を出す店としては一番の売上であった。

この定食屋の近くに建った新築の高層ビルに大企業の本社が入った。
あるいは、近くの公園で大きなイベントが行なわれたということでもいい。

アート・デザイン・都市〈2〉六本木ヒルズ クリエーター18人の提案

ランチの時間ともなると、目の回るような忙しさだ。
売上も今までとはケタ違いに増えた。

来てもらうだけの要素はあったかも知れない。
ある程度のリピーターがいれば、いいモノを持っているのだろう。

でも、これは、定食屋の本当の実力だろうか?

外部要因が大幅に好転したことで発生したものでしかない。
定食屋が自分で作った流れでもなく、所詮は「風まかせ」である。

セイルトレーニング―帆船による体験教育のすすめ

これを好機としてリピーターを作り、より事業を拡大していくのであればいい。
しかしながら、多くは「風まかせ」であることを忘れて、それが続くものだと考えてしまう。

風向きはいつかは変わるもの。
追い風だったのが、一転して逆風になることだってある。
さっきの定食屋の例で言えば、一夜にして、その大企業がヨソへ引っ越してしまうことだってあるのだ。

そうならないためには、順風の時に自らの腕を磨き、自分でイベントを作るなりの努力をしなければならない。

エンジンを付けるか、常に風を起こすしかない。

お祭りで売り上げが増えた時に、無邪気にはしゃいで満足してはならないのである。

電飾を付けた、看板を立てた、大声で呼び込みをした...etc

夜店のように常に祭りを追っかけるなら、それでもいい。
それはそれでまた目利きや機動力といったものが必要であるからだ。

そういった努力をせずに一ヶ所に留まったまま、「風まかせ」で一喜一憂していたら、どうなるかは誰だってわかる。

しかし、世の中には、ここに挙げた定食屋のような例が何と多いことだろうか。

さて、FDクラスメンバーとO君
みなさんなら、どのような「ソリューション」を提案しますか?

真っ先に

「『A』に『B』というCRMのパッケージソフト入れて...」

なんてことを考えてたら、ご注意ください。
あなた方はIT企業の論理に毒されてしまってます。

その前にやることがあるのはわかっていますよね?

愚かな組織の法則―なぜ賢い人が集まって愚かな組織ができるのか?
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