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2005/03/03

「男はつらいよ」フーテンの寅さん 海外での意外な評価

「男はつらいよ」

男はつらいよ 寅次郎春の夢〈シリーズ第24作〉

今は亡き渥美 清の代表作で、日本人なら、知らない人のいない国民的映画である。
北朝鮮「将軍様」金正日大ファンであるとも聞く。

金正日の後継者は「在日」の息子―日本のメディアが報じない北朝鮮「高度成長」論

全国を旅する渥美演じる「フーテンの寅さん」が、巻き起こす何とも滑稽な騒動と各地で出会うマドンナとのはかない恋模様が織りなす人情劇である。

さて、この寅さんが海外に進出したことがあるらしい。

そんな話を高校生くらいの時に本で読んだことがある。

古くは黒澤 明に始まり、最近では、北野 武監督の「HANA-BI」山田 洋次監督の「たそがれ清兵衛」など海外でも日本映画の評価や人気も高い。

黒澤 明-夢のあしあと

日本で大人気の寅さんである。

きっと海外でも...

と思うが、そういう話は全く聞いたことがない。

あまりパッとしなかったのだろう。
極めて日本的な情緒あふれる作品だから、異文化圈の方々には受け入れられにくかったのかも知れない。

映画会社もその辺は理解していたのだろう。
南米で「男はつらいよ」を公開したらしいのである。

航跡―移住31年目の乗船名簿

今でもそうだが、ブラジルアルゼンチンには、戦前から日本からの移民が多かったせいかい、日系人が多い

「メンタリティとして、日本人に近い(であろう)日系人なら、日本で人気の寅さんもきっとウケるだろう。」

ミニーナ
(この人もそうだし)

ベスト・セレクション
(この人も日系ブラジル人)

というロジックだと思う。

一応、スジの通った話である。

では、結果はどうだったか?

意外なことに結果は、大コケだったらしい。
単にコケたのではなく、大コケである。

で、映画会社も原因を調査した。

その結果、南米の人々に「男はつらいよ」は、このように受け止められ
ていたことがわかった。

ブラジル マーキング NO.6 ロベルト・カルロス

「寅さんみたいな生き方をする人間は、ここ(南米)ではどこにでもいる人で、珍しくも何ともない。ふつうの人のふつうな話で、極めて退屈な映画だ。」

日本社会では、寅さんみたいな自由でおおらかな生き方をすることは極めて難しい。
それゆえに多くの日本人は憧れを持って、寅さんを見て、かなえられない望みを彼に仮託し、その姿に笑い、涙したのだろう。

そういう土壌がないのに、(日系人だからということで)姿かたちが似ているからと、決めてかかると痛い目に遇うことになる。

この件に限った話ではない。

どうも日本人は、この辺のことが苦手で、「同字同文」、同じ人種、距離的に近いというだけで「わかってくれるだろう」と勝手に決めつける悪い癖がある。

アジアで起こる問題も、こういった感覚に起因しているように思うのである。

博多出身の自分の場合、初対面でも、相手が「九州人」というだけで、無条件に、

「こいつはいいヤツだ。」

と思ってしまうから、まさしくその日本人の悪癖の典型なのだが。


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