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2005/03/02

IT企業に欠けているもの

こんなニュースを見た。

富士通研究所、大型ディスプレイとRFIDを連携させた情報装置を開発

RFID教科書―ユビキタス社会にむけた無線ICタグのすべて

業績の不信や人事の暴露本騒ぎなどで、すっかり士気が落ちた富士通社員には、久々に明るいニュースでしょう。

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊
(ベストセラーにもなってしまいました。)

確かに自分にあった情報が、自動で表示されれば非常に便利で楽です。

でも、見方によっては、便利な反面、プライバシーの侵害とも言えます。

やり方によっては、いくらでも個人情報抜かれ放題ですから。

いつ、どんなものをどのくらい買ったのか、何を見たのか、などなど。

RFIDの導入を勧めるIT企業は、絶対に触れないが、イギリスの大手スーパー テスコが、ひげ剃りのジレット社と組んで、REIDを使った「実験」が、「プライバシーの侵害だ」と問題になった事件など、その代表ともいえる。

Scoring Points: How Tesco Is Winning Customer Loyalty
(日本のスーパーのお手本的な存在です。)

この記事を読んでいただくと、どういうものであったのかお分かりいただけると思う。)

大型ディスプレイの前に立った時に「(ホントはその人にとって)有益な」情報でも、他人に見られたくなかったり、知られたくなかったりするものだってあります。

あなたが隠れオタだったとする。
にもかかわらず、RFIDから情報を読み取られて、バーンと大画面に萌えキャラが映し出されたら...

いもうとブルマ ~放課後のくいこみレッスン~
(こんなのが出てきたらどうします?!)

そういった点のケアってどうなっているのでしょうか?

IT企業のお客さんは誰でしょう?
突き詰めれば、我々のような消費者にたどり着きます。

そういう人たちが、自分のプライバシーを公衆の面前でさらけだされるようなことになるとどうなるでしょう?

こういう点まで思いをはせて、利用者のプライバシー保護策まで考えた新技術であれば申し分なかったと思います。

富士通の人の中では、無意識に(あるいは当然の認識として?)、

お客 = 大企業・役所

ということになっているのでしょうか?

別に富士通に限った話ではありません。

IT企業の新製品発表記事を読むたびに感じることです。

自分たちの製品が使われるシーンを取引先ではなく、利用者の立場に立って考える。

その発想が絶対的に欠けているように思えます。

いずれ、問題点は利用者から指摘されます。
その時になって、取引先に言われて慌てて対応するより、はるかに楽だし、取引先の信頼だって篤くなります。
そうなれば、ビジネスだって、ずっと有利に進められるはずです。

にもかかわらず、それが出来ていないのは、能力がないのではなく、余裕を失っているのだと思いますがいかがでしょう?


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