燃えあがらなければ、石炭もただの黒い石である
燃えあがらなければ、石炭もただの黒い石である。
爆発しなければ、ダイナマイトも甘い泥のかたまりである。
立ちあがらなければ、人間は猿より低い。
(『詞集 たいまつ』 むの たけじ)
むのたけじさんは、反骨のジャーナリスト。
戦前~戦中は、朝日新聞の記者だったが、戦争の片棒を担いだ責任を感じて終戦直後に退職。以来、秋田で新聞「たいまつ」を発刊し、反戦平和を訴え続けています。
自分の言葉に責任を持ち、実践する姿勢は、まさにロック魂。
彼の言葉だけでなく、その生き方そのものに昔から憧れています。
むのたけじといえば…
昔、朝日新聞の記者職の試験を受けた時に、
「尊敬するジャーナリストは?」
と聞かれ、
「むのたけじです。」
と、きっぱりと答えた。
引きつった表情の面接官に、
「彼がどういう人か知ってますよね?」
と問われ、
「もちろん、知っています。むのたけじのことをよくご存じであるなら、朝日新聞の記者として、当時の彼の行動に対するあなたの見解をお聞きしたいのですが。」
と畳みかけ、どっちが面接しているのかわからなくなってしまったという思い出があります。
そんな自分でも記者職に合格させてくれたのですから、懐の広い新聞社です。
評論社
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