変わった味のペプシを出す理由とは?
また変わった味のペプシ「モンブラン」が発売されました。
(やはり強烈でした…)
時々登場するシリーズ(?)ですが、正直、二度と飲みたくない味ばかりです。
なのに、なぜ出すのでしょうか?
ペプシブランドを運営するサントリーの食品・食品事業部 石原圭子課長によると、その理由はこういうことだそうです。
・2本目を買ってもらうことは期待していない。
・限定品は味わいの驚きでブランドの新しさや楽しさを発信する手段。商品自体がペプシのPRになっている。
簡単に言ってしまえば、ネタだったんですね。
ペプシをクチコミしてもらうためのツールということです。
話題の商品なら、店頭に並べてもらえます。
マーケティング理論の固まりみたいにガチガチに商品が絞られたコンビニだって、扱える商品の中から各店舗がセレクトする裁量があります。
ふつうならコカ・コーラしか扱ってないコンビニのお店でも、話題性でそこにひっかかれば、清涼飲料水コーナーに置いてもらえるのです。
「あやしいペプシだけじゃ変だよね」とノーマルなペプシもいっしょに置いてもらえれば、目的は達成されることになります。
報道によると、サントリーの販売目標は、18万ケース。
目標値だから、最初からそんなに作らないでしょうし、実際に売れないと思い
ますが、コストを計算すると、
490ml入1本140円(税別) ×24本×18万ケース=604,800,000円
かかるコストは、約6億円。
ブログやTwitterでクチコミをしてもらい、ニュースメディアに取り上げてもらえれば、さほど宣伝費をかけなくてもいいですし、その結果、コカ・コーラが圧倒的に強い日本市場において、ペプシを並べてもらうのが難しいコンビニの棚やスーパーで扱ってもらえるなら、「宣伝費・拡販費」として、そんなに高いものではないと思います。
だって、コストの6億円の中には、当然利益も入っているはずですし、目的を達成したら、18万ケースも作る必要もないのですから。
そう考えると、なかなか上手く出来た宣伝だと感心してしまいました。
サントリー(日本ではペプシはサントリーが出している)のマーケティング部隊や商品開発部隊には優秀な人がいるはずなのに、なぜこんなマズいものを出すのか不思議に思っていました。
「ブログのネタや話のネタ用なんだろう」と冗談半分に話していたが、まさしくその通りとは思いませんでしたが、プロはここまで考えていたんですね。
これも継続して、消費者に存在が認知されていたからこそ、上手くいったといえます。単発でやったところで、成功することはないでしょう。
そこまでの「投資」が出来るというのが、大企業というか、サントリーのすごいところです。
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