どこまでプロデュース?セブンイレブン×AKB48クリスマスケーキ
有名人タイアップで「○○監修~」という商品が、世の中にはたくさんあります。
既に他で確立したイメージや人気を使えるので、コストや手間をかけずに手っ取り早くターゲット層を狙った商品展開が可能です。
さて、この「○○監修~」には、起用されている有名人は、どれくらい関わっているのでしょう?
コンビニ最大手のセブンイレブンでは、人気アイドルグループ『AKB48』を起用し、クリスマス向け商品として「AKB48監修」の「マカロンツリーケーキ」(税込3,400円)を販売します。
AKB48が「オリジナルクリスマスケーキ」をプロデュース! (Webテレビジョン)
このケースでは、11月2日付 朝日新聞 朝刊の経済面に「アニメ、アイドル人気を活用 コンビニあやかり商法」という記事に彼女たちのこの商品への関わり方の実態が書かれていました。
監修といっても、箱のデザインに意見して、ケーキにマカロンを張り付けるアイデアを出したぐらい。「それでもAKBの文字を見て、気にとめる人もいる」(広報)
この程度のようです。
(しかし、よくここまで書いたなと感心します。)
何となくそんな気がしてました。
自分が、テレビの現場にいた時も似たような光景を目にしたことがあります。
ある番組収録の休憩時間、あるタレントさんに某アパレル会社の関係者が、デザインの異なるある商品(いろいろご迷惑がかかるので詳細は言えません)を取り出して、
「○○さん、これとこれ、どっちがいいですか?」
すると、タレントさんは、
「う~ん、こっちかな~」
と一方の商品を指さしました。
「じゃあ、こっちで行かせていただきます!」
とアパレルの担当者の方は、バッグを箱に詰めて、片づけると帰って行きました。
後日、この商品は、「○○プロデュース オリジナル××」という触れ込みで売りに出されました。
もしかしたら、そこに行き着くまでに、十分な打ち合わせをして、試作を繰り返した結果、最終確認だったのかも知れませんが…
中には、ちゃんと本人がしっかりと関わって、作っているのもあると思います。
実際にそうした例も知っています。
ただ、人気のある旬な人の場合、時間もないので、こうしたケースも少なくないようです。
当然、依頼した側もそういった事情はわかって頼んでます。
また、タレントにゴチャゴチャ無理な要求や意見を出されて、時間がかかったり、コストが上がったりするより、この程度の方が使いやすいのかも知れません。
(タレントの「使い勝手の良さ」が起用のカギとなるケースも大きな要素なので、実はこれは大切なことです。)
事実、前述のセブンイレブンが、7月に実施した『AKB48』のメンバーが監修したパンやおにぎりも、同じ朝日新聞の記事によると、
社内には「セブンらしくない取り組み」と不安視する声もあったが、「客層を広げる効果はあった」(幹部)という。
と(ビミョーですが)成功したっぽいですし、自分が現場を見た「某タレントプロデュース」商品も、ファッション誌でもちゃんと取り上げられていたくらいですから、この手のものは名前だけでも効果が得られるようです。
この記事を読んだ後、有名人プロデュース商品に対する見方や考え方が少しは変わりましたでしょうか?
我々消費者も有名人やブランドといった権威に盲従することなく、しっかり自分の目で見て、考えることが大切で、常にそういう訓練が必要だと思います。
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