会社に生息する生き物「ザリガニ部長」
見た目は強そうでいわゆる「戦えそう」な風体。
「いざとなったら、オレに任せろ!」との言葉も力強い。
実際、ちょっとしたトラブルなんかが発生した時は、大きな声や態度で周囲をひ
るませる迫力やスゴ味はあるので、頼れる存在だったりする。
しかし、それを全面的に信じてしまうと、とんでもない事態に巻き込まれるケー
スもある。
本当にやばい相手に出会った時に、最初の勇ましい言葉はなんのその。
ものすごい勢いで、その場から逃げてしまう輩がいるのだ。
部下としては最悪である。
強大な敵を前にひとり残されてしまうわけだから。
私も過去に何人もそういうエラい人を見てきた。
そして、そういう人たちを「ザリガニ部長」と呼んだ。
真っ赤な甲冑のような殻を身にまとい、大きなハサミを振りかざして威嚇する姿
は勇ましい。
うかつに手を出すと挟まれてしまって、下手をするとケガにもなりかねない。
グワッとハサミをふりかざされると、思わずたじろいでしまう。
でも、しょせんはザリガニ。
小物に過ぎない。
本気で人間が相手をすれば、勢いよく全力で逃げて行く。
真後ろに。
会社という組織は田舎の用水路のよう。
会議に出るとザリガニがいっぱい。
ガチガチ言わせながら、ハサミをふりかざしている。
幸いにも、今いるところには生息していないので安心しています。
ザリガニはなぜハサミをふるうのか―生きものの共通原理を探る (中公新書)
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山口 恒夫
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全ての道はザリガニに通じる
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