200発撃ったら終わり?戦艦大和46cm主砲の寿命
ちょっと前に『戦艦大和の建造』(御田重宝著)という本を読んだ。
その中で、46cm主砲の寿命に関する興味深い記述がありました。
大砲には、「砲齢」と呼ばれる寿命があるのだそうです。
どの軍艦の砲にも「砲歴簿」というのがあって、必ず厳密に記録されていたといいます。
高圧、高温、高摩擦による浸食は、大砲に性能不良をきたし、飛距離の減少、命中精度の低下をもたらし、いざという時に戦えないからです。
そして、大和の46cm砲では、200。
200発撃ったら、終わりということです。
意外に少ないと思ったら、大和の主砲の場合、発射する時には、3300気圧もの大きな圧力を砲筒に受けるからだそうです。
ちなみに、旧日本海軍では、大砲の大きさによって、何発撃ったら終わりというように、きちんと砲齢を定めていたそうです。
・40cm砲(戦艦 長門、陸奥の主砲):250
・36cm砲(戦艦 金剛、比叡、榛名、霧島、扶桑、山城などの主砲):280
・15.5cm砲(最上型巡洋艦の主砲[改装前]、戦艦大和副砲[最上型の主砲を流用]、軽巡洋艦 大淀の主砲):300
・12.7cm砲(吹雪型駆逐艦の主砲、戦艦 大和・長門・金剛 他の高角砲、妙高型重巡洋艦の高角砲):1500
小学生の頃から、軍艦に関する本は読んできましたが、この辺をまとまった形で詳しく書いたものについて接する機会が少なかっただけに新鮮でした。
久しぶりに充実した本に当たりました。
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