イーストマン・コダック ~ イノベーションのジレンマの新たなる事例
最近、気になったニュース。
■破壊的技術の犠牲となった米コダック (The Financial Times)
時価総額2億ドル。
1株97セントと1ドルを割る価格。
そして、会社の命運も風前のともしびと言います。
かなり厳しいとは思っていましたが、あのイーストマン・コダックがこのようになろうとは。
デジカメの普及で、すっかりフィルムカメラの影が薄くなり、お店でもフィルムのコーナーは縮小する一方。
サイモン&ガーファンクルにも歌われた(「Kodachrome」というタイトル。曲中には「ナイコンカメラ」とニコンのカメラも登場します。)コダックのリバーサルフィルム「コダクローム」も一昨年2009年に販売終了。
現像も昨年末で終了してしまいました。
また『イノベーションのジレンマ』の事例が増えてしまいそうです。
イーストマン・コダックの歴史は映画の歴史でもあります。
それだけに、写真だけでなく、映画への影響も気になります。
最近はテープで撮ることも増えましたが、やはりフィルムの重みある表現は捨てがたいものがあります。
テープで撮って、画像処理でフィルムっぽく仕上げる方法もありますが、それも手間がかかりますし、自然な表現にするのは難しいものです。(『キキコミ』を作った時も苦労しました。)
『水戸黄門』もフィルムでなくなってから、ペラペラになってしまいました。
(時代劇から視聴者が離れていった原因もこういうところにあったのかも知れません。)
世界の映像文化を守るためにも、コダックには何としても生き残って欲しいし、フジフイルムもがんばって欲しいものです。
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