少しだけ先の話
昔から未来のことを想像したり、話したりするのが好きである。
「10年後、20年後、世の中はこんなふうになる」
とか、
「今後は、こう変わって行く」
といった感じで。
20年近く前に前職の入社面接で、
「これからはコンピューターが主流の世の中になる。
そして、普通の人が簡単に使えるようにするためにはゲーム機みたいにならなければならない。
早期に市場を押さえるためにはゲーム機タイプのコンピューターを作るべきだ。
新聞は毎朝、家庭にある受信機に送られて、その機械で見るようになる。宅配制度を維持しなくていいから、今より安く出来る。そういうビジネスをやれる可能性がある。」
みたいなことをまくし立てた。
面接官からは呆れた顔で、
「うちが何の会社かわかっているよね?」
と言われたのをよく覚えている。
あれから、長い時間が経ったが、まともに話すと誇大妄想狂扱いされ、ある時は無視された。
気付くと、あまりしゃべらなくなった。
「話しても、どうせわかりはしない」
という諦めだった訳だが。
理解してくれる人、同じ考えの人だけと交わり、自分の考えが正しいことを結果でわからせようと考えた。
難しいことの連続で時間がかかったが、見つけた種は間違いなかったし、今は余所で大きくなっているのを見ると、確信すら感じる。
しかし、運がなかった。
そこで、少しだけ先の話をすることにした。
世の中にあるものの延長線や他の事例を引用するのは性に合わないが仕方がない。
「今までにないものを最初に出す」のがポリシーである身には屈辱的ではあるが。
とは言っても、今のところ上手く行っているから良しとしよう。
動かないことには、何も変わらないのだから。
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