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2011/11/30

方広寺の鐘と「君臣豊楽」「国家安康」

大坂の陣のきっかけになった方広寺の鐘銘、

「君臣豊楽」「国家安康」

戦争になるきっかけになるくらい不吉なら、豊臣家を滅ぼした後、とっとと鋳潰してしまっているはず。

しかし、教科書にも載っているように、400年以上経った世にもしっかり残っている。

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山岡荘八の小説のように、家康を美化しようとしても、これを自分の目で見てしまうと言いがかりとしか思えない。

東大寺の大仏よりも大きく、壮大な伽藍があった方広寺も今となっては、当時の面影もありません。ごく普通のお寺の本堂には不釣り合いな大きさの鐘と鐘楼に痕跡を残すのみ。

Dsc_7202
(本堂[右]と鐘楼[左]。本堂に不釣り合いなくらいに大きな鐘である。)

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(人と比べると、確かに大きな鐘です。)

Dsc_7185
(梵鐘の中を撮ってみた。目立った継ぎ目や凸凹もなく、かなり高度な技術で作られています。)

本で歴史を学ぶのもいいですが、たまにはこうして現地で直接歴史に接すると違った発見が得られて、今までとはまた違った角度で知ることが出来ます。

大坂の陣といえば、片桐且元。

家康の手のひらでいいようにあしらわれ、豊臣家を滅亡に追い込んだと、世間一般的にはダメな人扱いをされてます。

でも、そんな彼が自分にとっては魅力的で愛すべき人物だったりします。

だって、相手が、あの徳川家康。
その時代の天下人というだけでなく、日本の歴史の中で選んでも五指に入るようなすごい人です。
あまりにも格が違います。

それなのに、たまたま巡り合わせで、そういう立場になってしまった。
平凡な人(それでも賤ヶ岳の七本槍に入ったり、豊臣家の家老にもなったのですから、武将としても政治家としても相当な才能はあったはずです。)が日本史上屈指の大物相手に全面に立って差配しなければならないのですから、狼狽してしまうのは当然だと思います。

自分は、そんな彼の運の悪さと凡人ゆえに苦しみ必死にがんばる姿に同情すら感じてしまうのです。

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