歩きスマホは恐い
iModeの普及をきっかけに、人々は携帯の画面に釘付けになった。
立っている時だけでなく、歩きながら、あるいは自転車に乗りながら。
ヘッドフォンを耳に携帯をいじりながら、自転車でフラフラと走っている人を見ると恐ろしくて仕方がない。
本人が事故を起こすだけなら自業自得だが、通行人や車に迷惑がかかってしまう。
そして、昨今のスマートフォンの爆発的な普及で、この状況はさらに悪化しそうだ。
スマートフォンは、大型のタッチパネル液晶を採用している。
ご存じの通り、これまでのガラケーに比べて、ハードウェア的なクリック感がなく、指先に集中して操作をしなければならないため、画面に集中している度合いが大きくなる。
街に出ると、のめり込むように携帯の画面を見つめながら歩いている人が本当に増えた。
個人的な感覚では、以前よりも携帯をいじっている人と接触するのが増えたようにも思う。
「これはいつか事故が問題になるだろうな」
と思っていたら、こんな記事が出ていた。
■歩きスマホご注意!ホーム転落、5割超は酔客
年末にかけて駅ホームからの転落事故が増えることから、国土交通省は5日、首都圏の鉄道事業者を集めて対策会議を開いた。
転落者の5割以上が酔客で、最近では、スマートフォン(高機能携帯電話)利用者の転落などが目立ち始めているといい、同省などは注意を呼びかけている。
同省によると、昨年度、全国の駅ホームから転落した2870人のうち、酔客は57・1%の1640人。ホームでの人身事故(列車との接触など)も、224件のうち6割超の138件が酔客だった。事故は、忘年会がある12月が最も多く、統計上、2日に1人が転落。金曜日の午後9時以降に急増する傾向という。
今年度も、過去最悪だった昨年度とほぼ同じペースで事故が起きており、各事業者は週末の夜に、ホームにガードマンを配置したり、混雑緩和のために列車を増発したりするという。
(2011年12月5日 読売新聞)
この記事では、スマートフォン利用者のホームからの転落がどれくらいかはわからないが、少なくとも国土交通省が注意を呼びかけるくらいだから、それなりの数なのだろう。
これから忘年会の季節を迎える。
酔った状態でスマートフォンをいじりながら、駅のプラットフォームを歩くのは非常に危険なので、くれぐれも注意して欲しい。
事故が起こると、本人だけでなく、たくさんの人に迷惑がかかってしまう。
本当に歩きスマホは恐い。
携帯事業者もスマートフォンの利用を一方的に煽るだけでなく、これだけ普及したのだから、そろそろ安全対策にも力を入れてほしいものである。
東洋経済新報社
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