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2012/01/16

この道はいつか見た道

海外市場や国内でもスマートフォン市場で、日本メーカーの商品が振るわない一方で、韓国メーカーの躍進が報道されている。

先週、米国で開催された家電製品のトレードショー「CES 2012」で両国メーカーの差がクリアになったせいか、さらに声高に言われている。

ここに来て思うことがある。

この道はいつか見た道だと。

日本製品が欧米市場に広がりつつあった時、欧米メーカーは、

「安かろう悪かろうだろう?」

と深刻に考えなかったはずだ。

そして、自らの業績に影響を及ぼすようになると、

「所詮、模倣に過ぎない。我々とは品質が違う。」

と言った。

次に品質に差がないどころか、凌駕するようになると、

「そんなはずはない!」

と否定した。
初めて零戦に接し、その性能に驚愕した米軍パイロットが「日本人があのような戦闘機を作れるわけがない。あれはドイツ製のメッサーシュミットだった」と主張したのと同じように。

そして、ついにそれを認めざるを得なくなると、

「低賃金長時間労働で作った低価格品と為替のせいだ。」

と相手や外部環境のせいにした。

業績にダメージを与える存在になると、

「我々の製品を買え!」

と国に対して自由化への圧力をかけるように主張し、それでも効果がないと、

「売れないのは非関税障壁のせいだ。」
「国ぐるみでアンフェアなことをやっている。」

ともはや言いがかりとしか思えないことを叫ぶようになった。

かつて、欧米からのバッシングに不条理を感じていた日本人だが、近いうちに韓国や中国といったアジア新興国に対してヒステリックな主張をし出すのだろうか?

ただ、このインタビュー記事にあるように国内自動車メーカートップに周りが見えている人がいるのは救いではある。

■【新春に語る】国内で軽自動車、EVなど増産 三菱自動車・益子修社長(SankeiBiz)

しかし、一方で一般の人々のレベルでは、まだまだ意識が「日本の技術や製品が世界で最も優れていて、他の国は遅れている。アジアの国なって問題外。」という昔のイメージのままである。
現実と意識のギャップがしきい値を超え、雇用や生活にも影響が出た時、人々が排外的なナショナリズムに走るのを危惧している。
報道は冷静に今の日本と日本製品の世界でのポジショニングを現実を伝え、政府はどう挽回するかを早期に分析し対応するべきだと考える。

今ならまだ間に合う。
でも、5年後だとわからない。
10年後だと挽回は限りなく難しいだろう。

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