わざとマズく作られていた!Hershey'sの軍用チョコレート
アメリカを代表するチョコレートHershey's。
100年以上の伝統を持つチョコレートメーカーだが、日本製やベルギー、スイスなどのヨーロッパ製とも異なる独特な味(ココア分が少ないらしい)もあってか店頭で前面に並ぶことは少なく、輸入品を扱っている店かお土産でもらった時にしか目する機会がない。
日本では、板チョコよりは、ココアやチョコレートシロップの形の方がポピュラーかも知れない。
(Hershey'sのチョコレートシロップは、コストパフォーマンスは高い)
(Hershey'sのココアもよく見かけます)
このHershey's、本国では軍用チョコレートも生産していて、第二次世界大戦中には10億本以上の軍用チョコレートを作っていた。(アメリカのHershey'sのサイトでは、誇らしげに書いてある)
元々、アメリカ軍が兵士向けにポケットサイズの高カロリー非常食 兼 士気高揚用にと、Hershey'sに話を持ち込んだことから開発・生産されたもの。
実は、この軍用チョコレートは、わざとマズく作られていたのだ。
しかも開発段階からの要求仕様として。
軍から提示された開発条件として下記の内容が残っている。
1. Weigh 4 ounces(重量 4オンス[約110g])
2. Be high in food energy value(食品としてエネルギー値が高いこと)
3. Be able to withstand high temperatures(高温に耐えられること)
4. Taste "a little better than a boiled potato"(味は「茹でたジャガイモよりちょっとマシな程度」であること)
1~3は、携帯性や非常食として、気温の高い戦地での利用を考えると合理的な内容である。
4が、わざとマズく作られる根拠になった項目なのだが、それには次のような理由があった。
アメリカ軍の担当者(アメリカ陸軍需品科 ポール・ローガン大佐)は、これは非常食だから、本当に必要な時に食べるものであって、その前に兵士たちが食べてしまうようなことがあってはならない。だから、有事まで手を付けないように味を落とせばいいと考えていたようである。
それでも、「茹でたジャガイモよりもちょっとマシな程度」とは、わかりやすい例えだが、ずいぶんひどい話である。
その後、味が改良されたと聞くが、こういう背景を知るとあまり積極的に手を出したくなるものではない。
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