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2012/10/27

日本人は一回うまくいくと、必ず同じことを繰り返す

好きな作家である半藤一利氏の新書最新刊『日本型リーダーはなぜ失敗するのか』(文春新書)を読了。
歴史マニアであり、軍オタであるせいか、気が付くと氏の著書はかなり読んでいる。
この本は、半藤氏の講演録をもとに書き起こされたものであるため、非常に読みやすい。
1時間半ほどで一気に読んでしまった。

その中にあるウィリアム・ハルゼー提督(太平洋戦争中の米海軍大将。第3艦隊司令官として空母機動部隊を率いた)の言葉が実に深い。

「日本人というやつは一回うまくいくと、かならずおなじことを繰り返す。そしてまた日本人はひと戦さ終わるとすぐ引き揚げて、戦果を徹底的に拡大ことはないから、たとえ少しぐらい艦が沈んでも、あわてる必要はない。最後には必ず勝てる」

今、日本の家電メーカーが、ことごとく壊滅状態になっている理由が全て集約されているように思える。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と言ったのは、ドイツの鉄血宰相ビスマルクだっただろうか。100年以上前から人口に膾炙している言葉にも関わらず、歴史に学ぶことなく依然同じことを繰り返しているとは何とも情けないものである。

日本型リーダーはなぜ失敗するのか (文春新書)
半藤 一利
文藝春秋
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