25年続いた「ドラえもん」の声優が交代し、いよいよ来週4月15日から新しい声優陣での放送が始まる。
報道にもあるように、平均年齢は、約27歳。
旧声優陣と比べて約40歳若返った。
(※ 新声優陣の写真はこちら。
特にジャイアン役の声優は、旧作のたてかべ和也の70歳で最年長だったのが、新作では、14歳の木村 昴が一気に最年少となる。
(新しくジャイアン役を担当する 木村 昴)
どの報道でも彼の中学生という若さが話題になっていた。
あるテレビニュースで、本人が、
「友だちから『おまえがジャイアンかよ~。』と言われましたた。」
というコメントをしていた。
自分の周囲でも、
「これで彼(=木村 昴)は終身雇用が確定した。」
「安定した仕事が死ぬまで保証されていいよな。」
なんていう、うらやむ声が聞こえた。
自分も一瞬、
「そうかも知れないな...」
と思ったが、2秒後には、彼の輝かしい前途を否定するどころか、同情する気持ちに変わった。
それは、彼の14歳という若さの持つ光と影の部分である。
先に挙げた「終身雇用」説のように光の部分が強くなればなるほど、その分影も黒くなるのだ。
それは何か?
14歳といえば、いわゆる思春期である。
今後、好きな娘の一人や二人は出来るだろう。
すると、何が起こるか?
木村 昴が、好きになった娘に告白する。
でも、それは、
ジャイアンの声
なのである。
告白された方も、ジャイアンに告白されたような錯覚に陥るはずだ。
目の前の姿は、木村 昴でも、目を閉じて彼女の頭に浮かぶのはジャイアンなのだ。
電話で甘い言葉をささやかれても、その声はジャイアン。
後ろから声をかけられても、それはジャイアン。
ロマンチックな雰囲気になっても、次に続くセリフはジャイアン。
何を聞いてもジャイアンなのである。
大人なら、そういうことを気にしないで付き合う人もいる。
(こういう本を読むと、そんなことが書いてあります。)
でも、一般的に夢見がちな思春期の女の子に、「冷静に彼本人を見ろ!」と言っても、それも無理な話。
「好きです!」
と告白した瞬間に、
「イヤです!」
と即答される可能性大である。
せきずいの「青い春」という曲の歌詞ではないが、
「せめて『ごめんなさい』と言ってくれよ~!!」
と叫びたくなる気持ちになるのではないか。
(せきずいとは、私が応援しているロックバンド。前出の曲は、この中に収録されてます。)
まあいい。
それでも、付き合ったとしよう。
その瞬間、彼女は、
ジャイアンの彼女
という嬉しくもない称号を拝命するのである。
このような障壁を乗り越えて、普通の人並みの青春時代を過ごすのはハンパなことではない。
これを悲劇と言わずして、何と言おうか?!
また、注目度が高いだけに、フラれたり、合コンに行こうものなら、週刊誌や女性誌に、
「ジャイアン、またフラれる。」
とか、
「ジャイアン、合コンでお持ち帰り。」
やら書かれるのである。
これから先、苦労が多いと勝手に予想しているが、新ジャイアン役の木村 昴には、メゲずにがんばってほしいものである。
藤子・F・不二雄
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結構面白い
誰の心にもドラえもん。
てんコミ全45巻+(プラス)
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